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バレエ専門リハビリ

なぜ、バレエ専門リハビリなのか?

ダンスには、クラシックバレエ、コンテンポラリーダンス、ジャズダンス、モダンダンス、ソシアルダンスなど多くの種類があります。これらのダンスは、異なるダンステクニックを用いて踊られます。バレエはトゥシューズを履いて、つま先立ちして踊ります。コンテンポラリーダンスは素足で、重心を引き上げて踊ります。ジャズダンスは、ジャズダンスシューズを履いて、重心を落として踊ります。ソシアルダンスはハイヒールを履いて踊ります。このようにダンスによって異なる靴、ダンステクニックを用いて踊られため、そのテクニックによって足首、膝、股関節、背骨に掛かる負担は異なるのです。このため、同じ足首の捻挫でも、その発症のメカニズムは異なっているのです。このようにダンステクニックによって障害の発症のプロセスが異なることにより、患部の損傷の状態と患部周辺部への影響の仕方が異なる結果となるのです。このためダンス障害の治療には、ダンスの種類、ダンステクニックの違い、障害が発症した状況、さらには、ダンサーの年齢に応じて、治療のアプローチは異なるのです。

リハビリテーションは機能回復のための運動療法です。関節などの運動器は転倒などにより、関節とそれに付随する筋肉、靱帯あるいは骨本体に大きな外力が加わり、その組織を傷つけます。このようにダンス障害には突発的に力が加わることによって発症するケースもあれば、小さな力が繰り返し加えられ組織を傷つけるケースがあります。

骨と骨との繋がり方を「アライメント」と言いますが、それが支障なく連結している場合、関節はスムーズに動きます。しかし、骨と骨の繋がりに無理がある場合、動くたびに骨と骨の接する面を痛め、動きに支障を来すことになります。これが「反復性ストレス障害」と言われているものです。クラシックバレエをはじめとするダンス障害はこの反復性ストレス障害によるものが多いのです。

この反復性ストレス障害による痛みは、一端、治療により痛みを抑えても、間違った動作、テクニックを直すことなく、稽古を続けている限り、障害を再発させます。このためバレエをはじめとするダンス障害の治療は正しい身体の使い方を粘り強い姿勢の矯正を受けることで「気づかせる」ことにあります。クラシックバレエの動作、テクニックを理解し、バレエ障害の発症メカニズムを理解する運動療法師によるリハビリテーションが絶対に必要となる理由はそこにあるのです。

なぜバレエ障害の治療は難しく、続けないといけないのか?

バレエ・ダンス障害の治療で世界の最先端の医療を誇るニューヨーク大学医学部附属関節障害医院はダンス障害の治療の8割をリハビリテーション、2割を整形外科医による手術で治療します。すなわち、バレエ障害の治療はダンサーの身体にメスを入れることを最大限に避けることが望まれているのです。欧米では「痛み」はこれ以上レッスンを続けると大きな障害を発症させる危険を知らせるシグナルであることをダンサーは理解しています。このため「痛み」が続いた場合、専門医による適切な診察と治療により、大事に至る前に完治させてしまうのです。これがダンス障害の治療の基本です。

2000年東京大学教授石井直方らの研究グループは圧迫帯を四肢に巻き、運動処方を行うことにより、筋肉の炎症の治癒を確認し、学会に発表しました。この研究成果を医師小田切研一は障害の治療へ応用し、9年に上る研究の結果、変形性膝関節症、股関節大腿骨頭壊死を改善させるまでに効果を上げたのです。このようにして確立されたのが「加圧リハビリ」による運動療法です。

2007年小田切、里見はこの新たな運動療法をバレエダンサーの治療に応用しました。400名に昇る治験の結果、脛骨等の骨折の鎮痛、シンスプリント・外反母指痛・アキレス腱周辺炎等の鎮痛、前十字靱帯断裂の治療に効果を確認しました。このように従来では手術が実施されたダンス障害もメスを入れることなく治療する道を開いたのです。

この新たな運動療法は障害の鎮痛効果の発現から、患部の治癒が確認できるまでに5回から10回の治療が必要です。この治療と共に、誤ったバレエテクニックを矯正し、正しい身体の操作を学び、障害の再発を防ぐための運動処方を並行して実施するバレエ障害専門の治療を実施します。この運動処方により3か月から6か月余りでレッスン、舞台への復帰が可能です。従来の手術を実施した場合、レッスンへの復帰に半年から1年を要したバレエ障害の治療を大幅に短縮することが可能となりました。

バレエ専門リハビリ

20年以上にわたり大学でクラシックバレエの障害発生メカニズムの研究に従事する。認知動作学、動作解剖学、リハビリ工学の専門家として医療系大学・体育系大学で看護士、トレーナーの育成に携わる。2000年、日本初大学クラシックバレエ学科である昭和音楽大学短期大学部バレエコース創設者、元主任助教授として知られる。

2005年7月バレエ障害治療の第一人者故小川正三医師の下、整形外科医の協力を得てバレエ障害専門診療所「東京バレエクリニック」(東京、府中)を開設。

2007年より小田切医院リハビリテーション科でバレエダンサーの加圧リハビリ治療の指導に参加する。「偉大なるバレエ教師」、「ダンスのメンタルトレーニング」。「クラシックバレエテクニック」(2007年発売予定)、「バランシンテクニック」(2007年発売予定)の翻訳のほか、バレエ障害関連論文多数を学会に発表している。チャコットカルチャースタジオ、東京バレエクリニックにてバレエ障害講習会を開催、バレエ・ダンス界に医療知識の普及を努める。2008年4月より東京高等バレエ学校代表世話人・校長、動作解剖学、バレエ指導法の講義を行う。武蔵野美術大学講師、比較舞踊学会理事、教育学博士。

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